耐久シリーズ規則・車両規定

ESRA軽自動車耐久シリーズに参戦する車両は東北660選手権3クラス車両に基づきますが、若干の変更箇所もありますので以下の車両規定をよくご確認ください。本庄サーキットでのレースはノーマルマフラーとなります。その他レース毎に開催の事情により細かな点が変更になる場合がございますのでご注意ください。

但し2019年シーズンは一部車両規定に外れた車両(エンジン本体、ECUの書き換え、ミッション、デフの改造、過度の軽量化 エアコンのない車両、旧規格、車検非対応車両など)も安全性が確認できればレース時間の3%のハンディキャップを背負ったうえで、参戦を認める。

不明な点や分りづらい点は勝手な解釈をせずESRAへ必ず問い合わせること。スポーツとして車検やペナルティは厳正に行います。

車両規定

■ベース車両

1998年(平成10年)10月以降に製造された新安全衝突基準に適合している軽自動車で、自然吸気エンジンを搭載した車両。新車時と異なる型式のエンジンに換装した車両の出走は、公認車検の取得に関わらずすべて認めない。車検の有無は問わないが、車検を取得していない車両であっても以下の車両規則に従い、公道を走行できる状態と同等な仕様でなければならない。

■エンジン系

1-1:エンジン本体

   純正部品の旋盤加工/溶接/研磨など機械加工は禁止。ピストンは純正スタンダードサイズに限り使用でき、排気量アップは認めない。カムシャフトなど部品の変更も同様で、同一エンジン型式の純正部品に限って使用を認める。またエンジンを載せ換える場合は、車検証上で同一型式(構造変更が必要ない場合)であれば気筒数や年式に関係なく認められる。ブローバイガス還元装置のホースを吸気系から取り外す場合は、排気量と同等以上の容量があるキャッチタンクを必ず取り付けること。

1-2:フライホイール

  加工や変更は禁止する。

1-3:エンジンマウント

   エンジンマウントは市販品に限り変更を認める。ただしエンジンマウント位置の変更、エンジンマウント本体の加工は認められない。樹脂などを注入する程度の補強は認められる。

1-4:ラジエーター関連

   ラジエーター、サーモスタット、ラジエーターキャップ、ラジエーターホースの変更は認められる。水温計センサーを取り付けるためのラジエーターホースへの加工も認める。ラジエーターファンを強制的に作動させる、ON/OFFスイッチの装着もクラスを問わず可能。

1-5:オイルクーラー関連

  オイルクーラーの装着は認められるが、フィルターを移動する場合は安全な位置でなければならない。油温計や油圧計のセンサーを取り付ける加工、オイルパンの容量アップやバッフル加工も安全であれば認められる。

1-6:バッテリー

  バッテリー位置の変更は認めない。

1-7:ECU

  スピードリミッターを解除するための製品のみ使用できる。

※電子スロット車両のスロットルコントローラーはクラスを問わず使用できる。

1-8:点火系

  プラグとプラグコードを除き一切の変更は認められない。

1-9:燃料系

   燃料タンクの加工、コレクタータンクの装着、安全タンクへの変更はすべて認められない。インジェクター容量や燃料ポンプ吐出量の変更も不可とする。燃料は通常のガソリンスタンドで購入できる製品に限り、レースガスなどの使用は認めない。ガソリン添加剤は市販品に限り使用できる。

1-10:吸気系

  エアクリーナーボックスやパイピングの変更が認められる。エアクリーナー本体は剥き出し、純正交換のどちらでも構わない。ブローバイホースは必ず吸気系統へきちんと戻すこと耐熱バンテージや導風板の装着も認められる。

1-11:スロットルボディ

  スロットルボディの加工や流用を含む一切の変更を認めない。

1-12:排気系

  排ガスや音量など、保安基準に適合する範囲内で(フロントパイプ/センターマフラー/リヤマフラー)に限って変更が認められる。触媒およびエキゾーストマニホールドは純正を使用し、位置の変更や加工はすべて禁止とする。

注・平成22年4月1日以降の車両は性能等確認済マフラー以外でも、各クラスの基準に当てはまれば競技中のみ使用を認める。

1−13:過給器の取り外し

  過給器が付いた車両から過給器を外した、または同形式の自然吸気エンジンに載せ替えた車両での参加を認める。

■足まわりとブレーキ

2-1:ブッシュ類

  強化品への変更が認められる。ピロボールも使用できる。

2-2:スプリング

   自由長やレートの変更は自由だが、サーキットまでの往復を含む公道走行時は9㎝以上の最低地上高が確保されており、縦方向に遊びがない状態でなければならない。

  ※ 競技中は最低地上高が9㎝以上である必要はない。

2-3:ダンパー

    倒立式や別タンク式を含めて、変更が認められる。材質は自由であるが、減衰力を室内から調整するコントローラーは認めない。

2-4:サスペンションアームなど

    キャンバー調整式のピロアッパーマウントを除き、一切の変更や加工は認められない。

2-5:制動装置

   ボルトオンで装着可能なブレーキパッド/ローター/ホース/の変更が許される。その他変更は認められない。またバックプレートの取り外しは認められ、マスターバックの取り外しは認められない。

※ ドラムブレーキからディスクブレーキへ変更は公認車検を取得していても認められない。

3-1:クラッチ

  ディスク/カバー/ホースの変更が認められる。

3-2:トランスミッション

   ファイナルギヤを含め、変更が認められない。

3-3:ディファレンシャル

   標準装備のLSD以外は純正オプションも含めて使用は認められない。

3-4:駆動方式

   ベース車両の駆動方式を変更することはできない。

3-5:ATからMTまたはMTからATへの換装

  オートマチックからマニュアルへミッションを変更した車両、またはその逆の変更を行なった車両はクラスを問わず出走できる。ただしナンバー付き車両は必ず公認車検を取得しなければならない。

■タイヤとホイール

4-1:タイヤ&ホイール

   タイヤ&ホイールは下記の要件をすべて満たさなければならない。

   A)タイヤサイズは自由だが、4輪は同一の銘柄、同一のサイズとする。

   B)ホイールのオフセットと幅は自由で、4輪とも同一である必要はない。

   C)ホイールナットの材質および形状の変更は許される。

   D)タイヤへの加工は認められない。

    ※ タイヤの加工は特に悪質な違反と見なす。

   E)ホイールスペーサーはハブボルトに固定できるタイプのみ認める。

   F)タイヤとホイールは、いかなる場合も他の部分と接触してはいけない。

   G)レース終了後を含み、スリップサインが出てはならない。

   H)ホイールのバランスウェイトにはテーピングを施し、走行中に脱落しないよう処置すること。

   I) 他車と接触したときのダメージを軽減するため、ロングタイプのホイールナットを装着する場合は、タイヤを真上から見た状態のときに、ホイールナットの先端がタイヤおよびホイールの最外縁部より飛び出してはならない。

4-2:使用タイヤ

  タイヤは市販ラジアルのみ、Sタイヤおよびスリックタイヤは禁止。タイヤは予選と決勝を通じて6本しか使用できず、車検時にマーキングが施される。パンクなどやむを得ない理由で追加のタイヤを使う場合は、使用前に申告し事務局の許可を受けなければならない。またこの場合はペナルティが発生する。

■ボディ

5-1:ボディ補強

  ボルトオンの補強バーなどを取り付けることは認められるが、スポット増しを始め溶接などによるボディ補強はすべて禁止する。発泡ウレタンの注入など、ボディの加工を伴わないものは認められる。リベットによる補強も禁止とする。事故などの修理で必要とされる溶接は認められるが、内容および箇所を必ず事務局へ申告すること。申告のないまま再車検などで発覚した場合はペナルティの対象となる可能性がある。

5-2:ロールケージ

  6点式以上のロールケージを装着すること。

  ロールケージは確実な方法で固定しなければならないが、ピラー止め用のブラケットなどを除き、溶接のみでの取り付けは認められない。ロールバーパッドは乗車定員などに合わせ、通常の車検をクリアするように装着すること。安全性向上のためサイドバーの装着も推奨する。6点のロールケージの材質はスチールやクロモリなど、十分な強度が確保できるものに限定する。その他追加バーは他の材質も認めるが、安全に取り付けること。

またロールケージと車体に著しい隙間があってはならない。バイプはピラーなど車体の内装に密着していること。

5-3:モノコック

  モノコックの変更および改造は認めない。

5-4:軽量化

  一切の軽量ボディパーツの使用は認められない。ボディパネルの穴あけ、切削加工はボンネット(エンジンフード)のエアスクープ、エアダクトを除き認められない。サイドドアビームを取り外した車両の走行は認めない。外装項参照。

   ・競技中は乗車定員に関わらず助手席や後部座席の取り外しが認められる。

  ・アンダーコートや内装の取り外しは安全性に影響ない範囲(乗車部分の天井、ドア内張り取り外し等は禁止)で認められる。

■外装

6-1:自動車登録番号標(ナンバープレート)

  競技中のみ取り外しや変更が認められる。

6-2:空力装置(エアロパーツ)

  保安基準に抵触しない限り問題ないが、ボディサイズが軽自動車のサイズを超えるフェンダーやスポイラーなどは認められない。構造変更(普通車登録)を行なったとしても禁止とする。バンパーのダクト加工などは認められるが、リヤバンパーの下半分をカットするなど、元の形状と外観が大きく変わる加工は認められない。著しい加工と判断された場合は出走を認めない可能性がある。

6-3:ガラス

  フロントガラスを変更する場合は、新車時に装着されていたものと同じ合わせガラスに限り認める。アクリルガラスの使用はフロント・サイド・リヤとも認められない。フロントおよびフロントサイドガラスへの塗装、色付きフィルムの貼り付け、ステッカーの貼り付けはすべて認められない。サイドおよびリヤガラスは保安基準に抵触せず、かつ視界の妨げとならない限り、色付きフィルム(貼らないことを推奨する)やステッカーの貼り付けを認める。

6-4:ボンネットおよびリヤゲート

  ボンネットは安全な範囲での交換・加工が認められるが、確実な方法で固定すること。リヤゲートのダンパーはガスを抜き、ピンで固定することを推奨する。

6-5:室外ミラー

  保安基準に抵触しない範囲で、室外ミラーの変更を認める。

6-6:ドア

   軽量ドアの装着、サイドドアビームの切断など加工はすべて認められない。

6-7:牽引フック

   前後に純正以外の牽引フックの装着を義務づける。前後バンパーからはみ出す金属製フックの場合は、折りたたみできる構造でなければならない。

■内装

7-1:エアコンおよびヒーター

  エアコンおよびヒーターの取り外しは認められず、いかなる場合でも正常に作動しなければならない。エアコンベルトの取り外しも禁止する。

7-2:補助メーター

  電気式メーターに限り、追加メーターを装着することが認める。ただし純正メーターは当初の機能を保持していなければならない。取り付け方法と位置に関しては、乗員の保護と視界の確保を考慮すること。

7-3:座席

  バケットシートへの変更を認める。ただしシートを車体フレームへ直に取り付けることや、スライド機構がないシートレールは認められない。

7-4:ステアリング

  ステアリングボスを含め、保安基準に抵触しない範囲での変更が認められる。なおエアバッグ付き車両は、競技中はエアバッグコンピューターのコネクターを外すなど、作動をキャンセルさせなければならない。

7-5:シートベルト

  4点式以上のシートベルトの装着を義務づける。

シートベルトは確実な方法で装着し、シートレールへの共締めは禁止する。アイボルトを取り付けるネジ穴がない場合は、十分な強度が得られる部分に穴を開け、しうっかりとした裏板を当てるなど確実な方法でアイボルトを取り付けること。シートベルトは3インチ以上の幅で、後部の取り付けも1カ所ではなく2カ所でベルトがシート背後で交差するタイプとする。

7-6:室内ミラー

   純正ミラーに被せるタイプのミラーは、競技中に限り取り外すこと。

■その他

8-1:規則書に記載されていないパーツや加工については、車検対応であれば装着を認める。ただし、それを証明できる書類(証明書/パンフレット/カタログ/強度計算書など)を必ず携行し、事務局が求めた際は速やかに提出しなければならない。車検対応であることが証明できない、または書類を提出できない場合は、ペナルティを適用するので注意すること。

■■■必ずお読み下さい■■■

東北660選手権をお手本としESRA軽自動車耐久シリーズは“楽しく・安全に・公正に“という、モータースポーツ本来の目的を関わるすべての人や団体で追求するイベントです。ビギナーにも分かりやすいよう、規則などはJAF公認レースに比べ簡潔に書いてあります。くれぐれも拡大解釈や、「書いてない=やっていい」と勝手に判断しないようご注意ください。経験者であればあるほど、車両規則の抜け道やグレーゾーンに気付くことも多いでしょう。しかし、経験者の方々はビギナーにとって教科書といえる存在です。自らが率先してレギュレーションを遵守し、また走り方においても手本となっていただけることを期待しています。

また安全面については、規則書に記載してあるのが最低条件です。モータースポーツの敷居を下げることと、安全性の軽視はまったく別の問題です。自分の身を守るだけではなく、相手にケガをさせないこと、相手を加害者にさせないこと、サーキットなど施設に被害を与えないこと。そういったことまでご配慮のうえ、イベントを長続きさせるため安全な車両を製作するようお願い致します。